Epilogue

――こうして、「安住の地」を求めた
ティラルとナツキの長い旅は
ロザル王国を目前にして
強制的に幕を下ろされた。

その日、ラタルに「闇」という
《夢》を与えられたティラルは
果てしない闇の中をひとり彷徨い続けて
1年の時を過ごすこととなり、
彼を取り巻く世界はその間も
めまぐるしく変化し続けた。

やがてティラルが目覚めたとき、
現実は一斉に牙を剥いて
彼に襲いかかるだろう。

彼にとっての「すべて」を
奪われたティラルは
それらとどう向き合い、
どのように立ち向かっていくのだろうか。

ベルティナ家の血を引く者が
再び手を伸ばし「助け」を
求めるその時を、
《神》はただ静かに待ち続ける――
 

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